院長コラム

【2008.07】インプラントと認知症

 

 私たちの食生活は人間の文化や文明が発展してきた歴史そのものと言えます。

歯がなくても、柔らかな調理した食べ物を作る文化や人工臓器として失った歯に換わるインプラントを発明した文明は、みな自然から離れた生き方をした結果からうまれた創造物です。このことは食べるということが人間は文化や文明に依存するということです。という事は文化や文明が乱れれば、食のあり方も乱れるとうことです。

 日々の歯科医としての仕事の中で、口と歯の健康に関わる歯科医療を行っていますが、今の生活が現在の文化や文明に支えられているとしたら、身の回りの政治経済や多発する様々な事件が社会のあり方、文化文明の乱れの実相と思えてなりません。

 「食べる」という事の最大危機と言えると思うのです。

 

 高齢化社会を迎えて認知症・アルツハイマー病などの罹患率が増え、社会問題となっています。老化によって身の回りの生活に適応できなくなる主な要因の一つは、これらの病気によって中枢神経機能が低下してしまうことによるものです。

 天然歯が多いほど脳の萎縮や脳の血流の低下が引き起こされにくいと言えます。そこで血流量の問題ですが、私の研究によると(04,日本インプラント学会発表)総義歯とインプラントを植立した口腔内を比較すると、咀嚼時では顎顔面における血流量はインプラントを入れた口腔内の方が値が大きいのです。

 このように歯を失った場合では、天然歯に換わる機能回復治療としてはインプラント治療が有効と考えられます。

 

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