院長コラム

【2015.01】歯科技工士に求められる芸術的なセンス

 

 当院では開業以来、優秀な歯科技工士が院内に常駐をして被せ物(クラウン)や詰め物(インレー等)、審美総義歯の制作を行っています。

 

 こうした歯を創っているのは歯科医だと思っていらっしゃる方が少なくないのですが、歯科医は設計図を作り、歯科技工士に指示はしますが、それに基づいて制作するのはすべて歯科技工士です。形を創ることはもちろん、歯の色を決めて、自然に見えるように表面の精密な彫刻や色付けなど行います。歯科医療において歯科技工士の役割というのはドクターと二分するほど大きなものといってよく、高い技術力と芸術性といったものが求められます。ドクターの指示書が優れていてもそれを実現化する歯科技工士の力がなければ、よい治療にはならないからです。

 

 当院ではインプラント治療ももちろんですが、歯の制作の際には歯科技工士もいっしょに参加して患者さまとお話しながら進めていきます。

 

 通常は外部に委託するクリニックが多いのですが、その場合は当然のことながら、患者さまにはお会いすることはありませんし、天然の歯の微妙な色合いやすり減っているかんじなどがわかりません。実際に歯を創る際にも患者さまのお顔を思い浮かべて創るということがないため、どうしても個性のない規格品のようなものになってしまいます。患者さまのお口の中に入れるものですから、生き生きとした歯でなければならず、画一的なものでは違和感がでてしまうのです。

 

 ましてや1日中、部屋に閉じ籠もって作業をするのでは創造性というものもなくなってしまうのではないでしょうか。ドクターは歯科技工士の方の才能を引き出して創造的なよいものを制作したもらうためにコーディネータ的な役割をすることも必要ではないかと思っています。

 

 当院では患者さまと歯科技工士が参加することで患者さまお一人お一人のお顔や雰囲気に合あせることができるので、実際に装着したときに非常にしっくりとマッチして自然な仕上がりになります。このことが歯科技工士が患者さまと実際に接することの最大のメリットであり、他とは一線を画するオーダーメイドの治療といえると思います。

 

 歯科技工士が常駐しているので仮歯なども1,2時間待っていただければその場でできます。インプラントの手術をしたその日のうちに仮歯を装着して噛むことができますので2度手間になりません。

 

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