院長コラム

【2010.03】インプラントについて当院の考え方

 

 歯科医療の進歩は日進月歩ですが、最近はインプラントの治療が多くのドクターによって行われ、経験の多少にかかわらず、インプラント治療を掲げている歯科医院が多く見かけられるようになりました。

  インプラント治療は今や患者様にとって歯を失った口の中をまるで自分の歯のように再現できるような魔法のような装置と言えます。しかし、このすばらしい装置といえども、所詮は体の一部である天然の歯の代用品でしかありません。天然の歯にはかなわないのです。

  その1番の違いは、天然の歯には血が通い、神経が脳につながり、人間の身体の一部としての大きなバランスのひとつになっているのです。

  私は、インプラント治療に25年余りの経験を通して、インプラントのあり方を考えてきましたが、インプラントをどのように用いるかの原則を自分なりに模索してきました。

  インプラントは天然歯を守るための装置として用い、インプラントを用いる治療で積極的に天然歯を抜いて、その代用にするような治療をすべきでないと考えるようになりました。

  インプラント治療は、天然歯を守る最大の装置、歯のない口の中には天然歯に限りなく近づいて機能を創る人工臓器と考えています。

 

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